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郵政・地域

経営の失敗を働く者に押しつけるな 日本郵政初の赤字

2017年4月26日

 日本郵便の成長戦略として実行されたオーストラリアの物流会社「トール」の買収によって生み出された損失を2017年3月決算で一括して減損処理することが決定しました。その処理額は、4,003億円と巨額なもの。日本郵政の純損益は400億円の赤字決算となる見通しで、2007年10月の民営化以降、初の赤字決算となることになります。

 「トール」の買収は、2015年11月に日本郵政などグループ3社の上場を控え、6,200億円で買収されましたが、買収額は企業価値を表す純資産を大幅に上回り、その規模を示す、いわゆる「のれん」等は多額(買収時約5,000億円)なもので、2016年末時点においては3,860億円を計上していました。

 豪州経済の減速等で、「トール」が予測された収益を上げることができず、日本郵政の収益に貢献することが困難になったことは事実として受け止めつつも、「買収そのものが正しかったのか」「買収価格は適正だったのか」「買収に至る意思決定は妥当であったのか」「トール経営へ対しての日本郵政の関与のあり方」等々、旧経営陣の責任に転嫁することなく、現経営陣には経過と評価と今後の対応についての説明責任があります。

 遡れば、民営化当初の2009年に頓挫した「宅配便事業統合計画」も収支に大きな影響を及ぼし、人件費の引き下げ等、現場で懸命に働く仲間の協力によって収益改善が図られてきたことを、経営陣は如何に受け止めているのでしょうか。強い憤りをもって今事案に対して遺憾の意を表明するものです。「経営の失敗を働く者に押しつけることは二度と許されない」と指摘するとともに「経営の失敗は経営陣自らがとる」のが一般的なあるべき企業の姿勢であるとも申し添えます。

 今後、郵政事業の安定的経営をめざすためにも、(1)マーケット規模の変化、(2)地域の人口動向、(3)管理組織の適正化、(4)サービス水準のあり方、(5)要員政策と人事政策、等の課題について、郵政関係者が責任感をもって協議することを希望するところです。



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一歩、一歩前進。郵政を巡る最近の動向

2017年1月20日

 最近の郵政に関係するトピックスについて、所見と感想を述べてみたいと思います。

 まずは2005年から実施した「年賀の1月2日配達」の休止について。
 2日配達を再開するという計画が当局から示された当時を振り返ると、その大きな理由はコンビニをはじめとする小売業等が通年的に営業を行うという、ある意味での社会現象が定着化し、国民からの要望もあり、郵政も時流に逆らえないというものであったと記憶しています。
 郵便労働者の過酷な年末始繁忙の緩和要求として実現した年賀の2日休配でしたが、機械処理能力の向上や遅出し傾向等を背景として、人件費増の課題を内包しつつも、“非適”(労組法の適用除外となる者)を含めた三が日の休暇付与を条件として、配達再開を承諾したものです。
 年賀の減少傾向(ピークの2004年:44億6千万枚から2017年:30億枚)や人件費10億円の効果とともに、今国会で議論される働き方改革の動向、大手百貨店の三が日休店報道等、「労働時間と休暇の見直し」が広まることを考えれば適切な対応と評価できます。

 次は1994年の改定以来、22年間据え置いてきた郵便料金の一部値上げについて。
 本年の6月1日から第二種郵便物および定形外郵便物の料金、ゆうメールの運賃の改定を行うというもの。
 世界的な現象である郵便物の減少傾向や近年における人件費の高騰、良質な労働力確保、正社員比率の向上の視点からして、現状のサービス維持のためには必要不可欠な課題であるとの認識を強く持っていた者として経営陣の英断に賛同します。
 報道によると、営業利益ベースで年間300億円超の経営改善が見込まれるようですが、課税見直しやパートナー社員の社会保障費の負担増等からしてその効果は限定的であり、今後において「ユニバーサルサービスの基準」や「封書料金」等の見直しに向けた環境整備が重要と考えるところです。

 三点目は、4月1日から新しいデザインとなる郵便関係社員の制服変更について。
 2007年の民営化と同時に4社ともに新しいタイプとなったものですが、旧事業会社の制服については内外から芳しくない声が寄せられ、私自身も早期の見直しを希望していました。
 服装や身だしなみは相手(お客さま)への印象に大きく影響するだけでなく、自身の働く意欲にも直結することから企業にとっても極めて重要なアイテムと言えます。今回はポロシャツのみの変更のようで「中途半端やなぁ」の感想。厳しい経営状況とは理解するものの、「人への投資」の一環として追加のモデルチェンジに期待します。

 最後に財務省が発表した日本郵政株の追加売却について。
 7月以降に最大1.4兆円規模の売却を行い、2022年度までにさらにもう一度売却して東日本大震災の復興財源4兆円を確保するというもので、民営化法に沿う対応となっています。ただし、金融2社の追加売却は未定としており、市場の動向を慎重に見極めようとするスタンスは理解できます。
 トランプ相場によって株式市場は活況の感がありますが、郵政3社の株価は苦戦が続いている状況で、これまでも指摘しているとおり、規制の撤廃や新規業務の認可、各種税の減免等「成長への企業戦略が描ける」環境を政府は早期に整えるべきであります。



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「希望と勇気」を与えてくれた女子駅伝の初優勝

2016年11月29日

 「あっぱれ」。第36回全日本実業団対抗女子駅伝競争大会で、日本郵政グループが2時間15分8秒で初優勝しました。創部3年、2回目の出場で全国の頂点に立ったことは歴史的偉業と評価されます。日本郵政グループ関係者に「希望と勇気」を与えてくれた選手と関係者の皆さんに心から祝意と感謝の念を表します。

 2004年に郵政民営化が決定して、忸怩たる想いを抱きながらも、民営化に向けた新たなステージに組合員をいかに誘導していくべきか、「押しつけられる改革ではなく、労働組合自らが変革の旗手であるべき」との想いで民営郵政のあるべき姿について内部議論を行ったことが思い出されました。その当時の議論の一つに企業内スポーツチームの育成があり、いの一番に上がった競技が「女子駅伝」。民営郵政の象徴として今後も活躍を期待します。

 これまでアマチュアスポーツの発展に寄与してきた企業もバブル崩壊以降、企業業績に影響があるとして経費削減策の一環で各種競技の廃部が相次ぎました。地域密着型のチーム育成を評価しつつも、企業型チームを含めたアマチュアスポーツへの国の支援策を検討すべきです。



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簡保100周年。郵政事業のさらなる成長・発展をめざす

2016年10月5日

 簡易生命保険が誕生して100周年となり、本日、CMに出演している井ノ原快彦さんと高畑充希さんらの出席のもと、記念祝賀会が盛大に開催されました。事業の操業開始は、1916年(大正5年)、「簡易な手続きで、国民の基礎的生活手段を保障する」という目的をもって誕生しました。

 当時の限度額は250円で、約7,000の郵便局で取扱を開始したとのこと。幾多の事業形態の変遷を経て、総資産は約81兆5,000億円、保有契約件数は約3,200万件、被保険者数は約2,400万人と業界No.1の企業へと成長してきました。ラジオ体操は1928年に開始し、かんぽの宿も民営化までは事業の一つとして経営。社会的使命である「国民の健康・福祉増進」に寄与してきたと言えます。私も9年間ではありますが、簡保セールスマンとして貴重な経験を得ることができたと思っています。

 郵便事業は1871年(明治4年)創業の145年、貯金事業は1875年(明治8年)創業の141年と改めて郵政事業の「歴史的な価値」を認識したところです。郵政民営化から来年で10年を迎えますが、中間的な総括を行い、「企業価値や社会的使命」の向上となり得る環境整備が求められると考えます。



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ゆうちょ・かんぽ脅威論から協調路線の強化を望む

2015年12月24日

 ゆうちょ銀行とかんぽ生命の限度額の引き上げに向け、民主党郵政議員連盟のメンバーで24日、総務省と金融庁に申し入れを行いました。その内容は、(1)郵便局利用者の利便向上と郵政グループの盤石な経営基盤確立のために、ゆうちょ及びかんぽの限度額を撤廃すること、(2)郵便局サービスの多様化を促し、利用者が広くサービスを享受できるように申請中の新規業務を早期に認可すること、の2点。

 現在、この限度額問題は郵政民営化委員会においてすでに関連企業・団体からのヒアリング等を終え、25日には総務省と金融庁に検討結果の報告を行うことになっています。報道先行ではありますが、来年の4月からゆうちょが1,300万円。かんぽが2,000万円に引き上げられる方向性が高まってきました。この後は、両省庁がパブリックコメント等の募集を行い、政令改正の手続きを進めることとなります。

 ゆうちょと銀行 との関係は「100年戦争」とも比喩された時代もありましたが、近年はATMネットワークの連携やローン事業提携、投資信託開発等、協調的な関係になりつつあります。これまでも、ゆうちょ・かんぽと他の金融機関とは「利用者の棲み分け」を行ってきたところであり、「肥大化脅威論」から国民・利用者の利便性の向上に目を向けた「協調路線」が正しい方向性と期待するものです。

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総務省にて松下総務副大臣に民主党郵政議員連盟の古川会長らとともに申し入れ書を手渡す

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金融庁では、小野総括審議官に申し入れ書を手渡しました

 



郵政・地域

株式上場を新たなステップに 無限大の可能性に挑戦しよう

2015年11月4日

 民営化から8年を経過して本日、郵政3社の株式がようやく上場されました。実質上の民営会社のスタートで、郵政省・郵政事業庁・郵政公社、そして日本郵政と変遷の中を生きてきた者からすれば感慨深いものがあります。私の労働運動人生も郵政事業の経営形態問題と常にともにありました。さまざまな厳しい場面に立会い、多くの方に支えられ、行革対応を経験したことは感謝の一言につきます。

 「公社化で決着」と思いきや、小泉政権登場で一気に民営化の流れが作られ、国会はある意味「血みどろの戦場」と化し、民営化法は衆議院で5票差で可決、参議院では逆に17票差で否決、この結果を受けて想定外の衆議院解散が行われ、総選挙での自民党勝利を経て民営化が決定することになります。10年前のことです。この辺りから、「官高政低」「ワンイシュー」「劇場型政治」等が語られはじめました。

 私を国会にお送りいただいたのが5年前、そして民主党政権下の2012年4月に改正郵政民営化法を成立させることができたのは、皮肉にも民営化後の郵便局現場の実態を心配した多くの国会議員の先生方でした。今でも、党派を超えて郵便局の将来に期待を掛け、応援してくださる先生方が多く存在することは心強い限りです。

 さて、民営化は無限の可能性を秘めています。経営の安定化や成長戦略等を描くために政治が環境を整えることはもちろんのこと、経営手腕の発揮も求められるところです。国民の皆さんに高く評価された上場はこれまで先人・先達が築いてきた、また、現役の皆さんが築いてきた郵便局への評価の表れです。そのことに感謝しつつ、これからも郵政に働く仲間と新たなステージを歩み続けたいと思います。



郵政・地域

新たなステージへ 来月から実質的な郵政民営化がスタート

2015年10月4日

 最近、都内の駅の構内を歩いていて目に付くポスターがあります。古民家の縁側で家族が団らんしている様子。来月4日にスタートする日本郵政・ゆうちょ銀行・かんぽ生命の株式上場への周知ポスターです。作者に制作のコンセプトを聞いてみたいものですが、推察するに「地域と密着した郵便局」「暮らしをサポートする郵便局」「世代を超えて愛される郵便局」と言ったところでしょうか。

 株式の売却にあたっては、その8割を国内で、2割を国外で販売し、国内での売却先は9割を個人投資家に振り分ける方向性が明らかにされています。ファンドによる「投機株」ではなく、長期保有の「安定株」を志向することは国民の皆さんが持つ郵便局のイメージに相応しいとも言えるでしょう。株主の皆さんに郵便局の応援団となっていただき、日本郵政グループが地域とともに成長発展する中で、「身近な郵便局」であり続けられれば民営化の目的に沿うことにもなります。

 小泉劇場と言われた2005年の郵政選挙から10年、4次に渡る経営形態の変遷を経て、いよいよ実質的な郵政民営化がスタートすることになります。激動の時代に関わってきた一人として「民営郵政」を成功に導きたい。それが私の使命だと改めて決意を強くしているところです。



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グッときた 「郵便歴史甚句」

2015年8月19日

 江戸時代の末期から地方巡業などの土俵上で、取組前に力士が披露したのが「相撲甚句」。「はあ~ドスコイドスコイ」の合いの手が入る七五調の囃子歌です。大阪の泉南市にある「ちゃんこ鍋昇龍」さんで目にしたのが次のような「郵便歴史甚句」でした。
   
郵便歴史を    甚句に読めばヨ~    故郷の便待人に    届ける郵便配達員    故郷離れて幾歳か    故郷の母に無事知らせ   
昔の思い出懐かしく    子供の頃の川遊び    小魚取し想い出や    山で兎と駆し    巡る心の走馬灯    胸に秘めし想い出を   
抱いて届ける故郷便    届く手紙の歓びは    メールや電話に代えがたし    高齢社会の今世紀   幾多の困難乗り越えて    歴史に残る民営化   
伝統文化のこの歴史    守る郵便配達員    雨風耐えて届け行く   配達心の宅急便    何時何時までも変わり無く    元気で体を大切に   
歩む足跡踏みしめて    未来に引継ぐその日まで    郵便歴史を育んだ   
努力に感謝致します    挙げてーー御礼ーーヨーホホイ   
ハアーー申しますヨー     ハアー     ドスコイドスコイ
※原文のまま
   
 この甚句の作者はご主人の山原邦則さん。「手紙を貰った歓びはメールや電話に代えがたいものがある」「郵便配達員が郵便局の歴史と信頼を作った」とのコメントにはグッとくるものがありました。「労働、すなわち働くことは、崇高なことだ」が私の持論であり、労働の尊厳が社会の中で確立されるよう、働く者の立場に立った活動をさらに進めたいとの思いを強くした瞬間(とき)でした。

 追記 もちろん、ちゃんこの味はグーでした。



郵政・地域

永田町が「郵政の応援団」であり続けるために全力を

2015年7月1日

 日本郵政とゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の郵政グループ3社が10月の同時上場に向け、東京証券取引所に本申請を6月30日に行いました。近年にない大型上場として株式市場から注目されていますが、「投機銘柄」はなく、郵政事業の特徴点である「地域に密着した郵便局」からして、広く国民の皆さんに支持される「安定銘柄」となることが理想と言えます。

 軌を一にして、金融2社の限度額見直しについても、郵政民営化委員会で検討がなされる方向性となり、各方面での「上場シフト」が進んでいます。ただ、相変わらず限度額の見直しや新規業務の拡大については、金融業界から拒否反応が強い環境下にありますが、郵政民営化を成功させるための政府の決断が待たれます。

 限度額の見直しは、法改正の必要はなく、政令の改正をもって変更が可能となります。したがって、国会の意思は直接的には無関係ではありますが、12年時の改正郵政民営化法の成立時に附帯された決議において、限度額を「当面は引き上げない」、また、引き上げを検討する場合、「他の金融機関の経営を不当に圧迫する事態が生じないか検証する」とした内容については、国会で十分に理解を得られるような説明責任が求められます。これからも永田町(国会)が「郵政の応援団」であり続けるために、私に課せられた使命は大きい。



国政・国会

総務委員会で質疑 郵政民営化とユニバーサルサービスの行く末は

2015年6月8日

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 6月4日、参議院総務委員会で「郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律案」の質問に立ちました。その要旨は次のとおりです。

①郵政民営化の成否判断
 国、国民、働く者の三者が、ともに良かったとならなければいけない。

②上場される金融二社の株式売却益の活用
 売却益は日本郵政グループの成長・発展に充てられるべき。

③ゆうちょ・かんぽ資金の海外流出懸念
 国内で活用されることが国民にとって望ましく、株式上場に向けての方策を求める。

④軍事郵便貯金・外地郵便貯金の払い戻し
 戦時中に預け入れられた貯金が計47億円ほど残っており、払い戻し対応の強化を求める。

 同法案については、民主党・新緑風会らが反対したものの、総務委員会ならびに翌日(6月5日)の参議院本会議で与党をはじめとした賛成多数によって可決・成立しました。

 なお、同法施行にあたっては、ユニバーサルサービス責務および適正な雇用環境や健全な事業基盤が確保されるよう政府の支援・配意を求める附帯決議が付されています。



郵政・地域

順調に進んでいると言えるか郵政民営化

2015年5月8日

 郵政民営化法に基づいた、いわゆる“三年ごとの検証”報告が先日ありました。郵政民営化委員会からの意見書として、株式上場への準備状況や各社の事業現状、経営状況について述べられていますが、極めて総花的で当たり障りのない意見書と指摘できます。

 上場への準備作業は着実に進んでいると評価、引き続きコーポレートガバナンスの強化を求めています。人事関係では、専門的な能力を持った人材の確保と社員全体のレベルアップの必要性を指摘。逓信病院とかんぽの宿の譲渡・廃止は方向性は認めつつ、病床の機能分化の推進、高齢者ニーズへ対応した新ビジネスの展開等の意見を紹介。国際物流への進出に期待感を示し、その上で投資メリットや戦略について説明責任を要求。郵便局ネットワークの機能強化や収益源の多様化を課題とし、資産運用の多様化には態勢の強化と厳格なリスク管理を求めています。
 この他に、金融ニ社には他の金融機関との協業の意義を述べ、郵便局ネットワークについては郵便局設置の柔軟性を指摘するとともに地方自治体や地域住民との関係強化を求め、政府に対しては経営改善と円滑な株式上場のための努力を要請して締めくくっています。

 民営化から8年、上場を目前に控え、「民営化の意義は図られているか」「利用者の利便性は高まったか」「経営の安定と成長戦略は描けているか」等の基本的評価と総括、そして何よりも現場の実態に照らした議論が重要であり、その姿勢が「民営化の成否を決する」と信じています。



今日の一言

沖縄が抱える問題に正面から向き合いたい

2015年3月20日

 昨年の4月以来となりますが、3月15日~17日にかけて沖縄を訪問しました。掘削工事が再開された米軍辺野古基地をはじめ、翁長沖縄県知事・民主党県連・連合沖縄への表敬訪問やひめゆりの塔の見学、初めての訪問となる久米島では、島内にある久米島・大田・仲里の各郵便局、台風被害にあった車エビ養殖場、深層水を活用した温度差発電実証設備等々の視察を行いました。

 昨年の知事選・衆議院選で示された県民の意思に反して進められる新基地建設への苦悩や沖縄戦の惨状を語り継ぐことによって平和が守られるとの語り部の皆さんの想い、離島が抱える出産・教育・雇用問題等、“生の声”、“現場の声”に触れた貴重な日々でした。引き続き、沖縄が抱える問題に対して正面から向き合い、課題解決に全力を挙げる決意です。

 訪問途中に沖縄タイムスの記事が目に止まりました。見出しは、「激励の郵便物届いた」。記事の内容は、新基地建設に抗議して座り込みを行っている仮設テントの場所に、「沖縄県名護市辺野古キャンプシュワブ前テント○△様」の宛名で郵便物が届いたというもの。米軍占領下の圧政と闘った瀬長亀次郎氏の娘さんへの取材記事は、宛先は「那覇市」「沖縄島」「刑務所角」、左側に「瀬長亀次郎」の名前だけで当時配達されたと紹介。結びのコメントは「何としても届けたいという心意気が配達員にあったんでしょうね。今の辺野古テントもそうなんじゃないですか」。民営化後、正確な宛先でない郵便物は返送するという現状の中、郵便局員の使命感に「あっぱれ」を送りたい。



郵政・地域

早期に「民営郵政の姿」を描くべき

2015年2月19日

 日本郵政は18日、オーストラリアのトール・ホールディングスを約6,200億円で買収すると発表しました。この買収により、世界第5位の国際物流会社が誕生することになりますが、今秋の日本郵政・ゆうちょ銀行・かんぽ生命の3社同時上場を前にして成長戦略を明示したことは評価できます。

 日本郵便にはユニバーサルサービス義務が課せられ、全国一律に低料金で津々浦々に郵便物を送配達するサービスを行っていると同時に、24,000の郵便局網を全国に張り巡らせる努力義務が求められています。こうした義務を履行するためにも、上場を契機としてさらに成長路線を歩むべきと考えます。

 民営化された郵政事業は、官の時代と同様に国民生活に欠かせない「公共財」であり、いわゆる民業圧迫論にも配意しつつ、同様のサービスを提供する他企業とのアライアンスによって企業活動を行う会社に進化していくべきと考えます。

 2003年の公社化、2007年の民営化、民営化後における数次に渡る社長の交代と「民営郵政の姿」を描くことに長い年月を掛け過ぎているとの感が強いのも事実であります。郵政事業の持つ企業価値を劣化させることなく、名実ともに民営会社として自立できる環境を整えるのも政治の役割と改めて認識したところです。



郵政・地域

期待される郵政の賃金引き上げ

2015年2月5日

 厚生労働省が4日、2014年の平均賃金は前年比0.8%増の316,694円と4年ぶりに増加したと発表しました。しかし一方で、物価の上昇に賃金の伸びが追いつかず、実質賃金は前年比の2.5%減となり、3年連続かつ18ヶ月連続の減少となりました。アベノミクスによる経済の好循環は2年を経ても実現していないことの証左でもあります。また同様に日銀がめざしている「年率2%」の物価上昇目標も原油安という想定外により、実現が不可能な状況にあります。

 デフレからの脱却も進まず、実質賃金は物価の上昇に追いつかず消費は落ち込み続け、GDPも拡大せず景気の回復が図れないとなれば、円安誘導による株高と一部大企業の業績回復のみの「一過性の経済対策」であったことになります。

 ここは一番、アベノミクスを成功させるためにも、賃金の引き上げを積極的に行うべく企業の決断が問われています。その結果が公務員賃金にも波及し、地方の地場賃金にも好影響を与えることとなるからです。JP労組もこの秋の株式上場を前にして、低位に置かれている賃金の引上げを強く求めていますが、当然の要求であり「郵政だけがカヤの外」では上場に向けた組合員の士気が上がるはずもありません。



郵政・地域

日本郵便の基盤強化のためにも資本の増資は必要

2014年10月8日

 日本郵政が上場に備え、(1)日本郵便(株)に6,000億円の増資を行う、(2)日本郵政(株)の抱える年金債務7,000億円を一括処理する、(3)上記資金の調達は、日本郵政(株)が保有する(株)ゆうちょ銀行株式の1.3兆円を(株)ゆうちょ銀行が取得することで充てる、と発表されました。結論を述べると、持株会社制度のグループ企業として正当な行為と言え、経営基盤強化の観点から歓迎するものです。

 そもそも民営化当初から、国から継承した日本郵便の前身である郵便事業会社と郵便局会社の資本(両会社とも2,000億円)は過小と指摘されていましたから、今回のようなスキームでの増資は一つの手段として想定内のことでありました。来年の上場に向けて日本郵便の経営基盤の強化を図るために増資を行い、企業価値を高めることは、日本郵政の株式売却とサービスの向上にとって極めて有益なことです。

 また、年金債務とされている「整理資源」は、昭和33年以前に勤務していた者の恩給相当部分ですが、民営化時に約1.3兆円を全額承継し、日本郵政がこの間支払いを続けてきたものです。国や国民に一切の負担を掛けず、そして、他の企業では負担することのないものであることからしても、その企業努力は評価されて然りであります。同時に、上場前にキャッシュフローの改善を図ることは、投資家の信頼を高めることにも繋がるものと考えるところです。



郵政・地域

許されないゆうちょ銀行に対する減資キャンペーン

2014年9月26日

 「日本郵政(株)の株式上場前に捻出できる、子会社(株)ゆうちょ銀行の4兆円をみんなのものに」という意見広告がみんなの党から先日、掲載されました。

 内容は、(1)約11兆円のゆうちょ銀行の資本は大き過ぎるので上場前に適正化が必要、(2)ゆうちょ銀行の適正な資本額は約7兆円(みんなの党の試算額)であり、11兆円から7兆円に減資して4兆円を国の財源にすべき、(3)その4兆円を復興財源に充てれば、復興のため増税されている所得税や住民税を前倒しで廃止できる、との主張です。

 ゆうちょ銀行に求められる経営の根幹は、安定性や安全性・確実性であり、大幅な減資は経営の不安定化や不確実性に繋がることになります。また、企業として資本の有効活用は当然のことであると同時に、企業価値の最大化を図りつつ、国民に高いサービスを提供するとともに、政府への株式売却益を確実なものとすることが重要です。さらに金利リスクの観点では、ゆうちょ銀行の特徴として国債での運用比率が高くなっているため、金利上昇リスクの確保も他の銀行と相違するところです。

 いずれにしても郵政民営化の理念を実現するためには、「国良し」「国民良し」「働く者良し」の三方良しが必須であり、日本郵政グループの経営の自由度を早期に高めることこそが政治に求められています。



郵政・地域

注目される日本郵政の株式上場

2014年6月10日

 日本郵政の株式処分について検討を進めていた財政制度等審議会は、5日に答申案を決定しました。今後は答申に基づき主幹事証券会社の選定を行い、上場に向けた準備が加速することとなります。

  答申の特徴点は、(1)株式が特定の個人・法人に集中することがないよう、広い範囲の投資家を対象として売却するために地域に根差した販売網を有する国内 証券会社を主幹事証券会社として選定する、(2)証券・金融市場の動向等に配慮をし、売却時期・売却規模等は慎重に判断するとして、平成34年度までに数 回に分けて売却する、(3)ゆうちょ銀行、かんぽ生命の売却については、日本郵政の株式価値の毀損につながらないよう適切に対応する、(4)売却方式は、 ブックビルディング方式とする(投資家に対する需要状況の調査を通じて、需要の積み上げを行い、売り出し価格を決定する)、(5)従業員持株会に対して一 定の範囲内で優先的な割当てを行うことは差し支えない、等です。

 株式市場は日本郵政をはじめとして、リクルートやLINE、東京メトロ等これから数年、空前の大型上場ラッシュを迎えると言われおり、市場からの評価を得るためには成長戦略をどの様に描くか日本郵政に課せられた課題は大きいものがあります。



国政・国会

安倍政権による恣意的人事は認められない

2014年3月6日

 日本郵政は昨日、顧問に就任していた坂篤郎前社長が退任したことと、日本郵政、日本郵便、ゆうちょ銀行各社の顧問が3月31日付で退任すると発表しました(かんぽ生命には顧問がいませんでした)。

 これは、今月3日の新聞報道を受け、菅官房長官の意向が反映された人事です。会社のガバナンスについて全てを是とはしませんが、日本郵政に対しての度重なる政府の人事介入は問題有りです。今後においては、日本郵政も有為な人材は会社組織の中で処遇することが重要で、現場の役職についても再考が求められます。

 それにしても相次いで醜態をさらけ出しているNHK籾井会長に対しては必死に擁護しながら、民主党政権時の人事ばかり全面否定する政治姿勢は常軌を逸しているとも言えます。政府が今なすべき事は、公共放送NHKの信頼を貶めた籾井会長の更迭であり、いくら批判はあっても政権の判断は正しいとするような姿勢は許されるものではありません。

 今後、注目される政府人事は、日銀総裁、内閣法制局長官、NHK会長に続く、最高裁判所長官です。安倍総理の思想に近い人物が今回も重用されるのか、私たちには厳しくウォッチすることが求められています。



郵政・地域

郵政の積極的な「拡大再生産」策を評価

2014年2月26日

 日本郵政は26日、民営化後はじめて、この先3年間にわたる中期経営計画~新郵政ネットワーク創造プラン2016~(以下、「中計」)を発表しました。2007年10月に民営化されスタートした日本郵政でしたが、民間会社として当然の経営計画を立てることができませんでした。6年半の歳月を経てようやく中計を内外に明らかにすることとなりました。

 郵政民営化後の不幸な事象の一つと認識していた私としては、素直に喜びたいと思います。なぜ、これまで中計を立てることができなかったか、その理由は、度重なる経営トップの交代や政権交代による民営化法の見直し動向にありました。政治に振り回されたツケが国民の共有財産である郵便局経営に大きな影を落としていたのです。これからは働く社員の皆さんにも目標が明確になると同時に、会社の進むべき方向と進捗状況が共有できることになります。

 3年計画の特徴点としては、郵便・物流ネットワークの再編や次世代郵便情報システムの開発、金融2社のシステム整備、国際宅配便への参入、広告ビジネスの拡充、不動産開発、コンビニ併設局と需要に応じた局舎新設、トイレの洋式化等の局舎改修等々、グループ全体で1.3兆円にのぼる積極的投資を行うことが挙げられます。株式上場を目前に控え、縮小志向でなく、積極的な拡大再生産の方向性を示したことの意味合いは大きいと考えます。



郵政・地域

日本郵便輸送(株)5周年記念式典に参加して

2014年2月14日

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 12日に開かれた日本郵便輸送(株)の5周年記念式典に出席しました。式典では、35年・30年無事故・無違反の優良社員の表彰と協力会社への感謝状贈呈が行われました。長年に渡る努力の積み重ねによってしか得られない栄誉であり、敬意を表するところです。

 表彰者の皆さんに日々の飲酒はどうしているのか尋ねると、「休みの前日しか飲まない」とのこと。プロ意識の強さを知りました。

 郵便輸送は、いわゆる「59・2鉄郵合理化」によるトラック輸送中心への改革を経験して以降、郵便事業の根幹を担いつつも、郵便ネットワークの再編や運賃引下げ等により、度重なる効率化と賃金引き下げを実施してきました。そうした不安定な経営環境からの脱皮とともに、日本郵便の株式上場もにらみ、日本郵便の100%出資会社として日本郵便輸送(株)が設立されたのです。

 運輸産業を取り巻く環境は、他の産業に比べて優位なものではありません。荷主の要求に基づく運賃ダンピングや燃料の高騰等、経営問題に直結する多くの課題があります。それらの解決に向けて、国としてもトリガー条項凍結解除や燃料サーチャージの導入、自動車税の簡素化、高速道路料金の軽減、中型免許制度の見直し等を取り組む必要があります。私も実現に向けて国政で力を尽くしてまいります。



郵政・地域

急がれる郵政の賃金改善

2014年2月7日

 12月の雇用情勢が発表されました。完全失業率は、前月より0.3ポイント改善され3.7%となり、有効求人倍率は、1.03と雇用環境は改善の方向にあります。理由として景気の回復傾向や東日本大震災の復興等が上げられますが、来年から本格化する東京オリンピック関連事業を考えると業種によっては一層の雇用難も想定されます。

 最近、郵政の現場にお邪魔してお話しする中で、「募集をしても応募がない」との実態を多く聞くようになりました。人的依存度の高い郵政事業ですから、雇用の確保は重要な課題です。現在、政府内で外国人研修生の研修期間を3年から5年に延長することを検討している模様ですが、建設業や運輸業・郵便業等一部業種の雇用難を裏付けていると言えます。

 そうした中、JP労組から「特別手当を勝ち取る」との連絡がありました。また、14春闘の要求を正社員のベア3,000円、月給制契約社員の基本月額10,000円、時給制契約社員の時間給30円といずれも引上げを求めると同時に、一時金も4.3月として中央委員会で決定する運びとのことです。

 既に指摘したとおり、「売り手市場」の雇用情勢になりつつある現在、労働力確保のためにも郵政職場の賃金引き上げは急務です。



郵政・地域

民営郵政のポリシーを示した「みまもりサービス」

2013年10月1日

 日本郵便は、総合生活支援企業として、本年の10月から全国6エリアにおいて、「郵便局のみまもりサービス」を実施すると発表しました。サービスの内容は、局員がお客様宅を訪問、生活状況を確認し、その結果を指定された報告先にお知らせするものです。(基本料金は、1,000円)

 労働組合の政策運動から始まった「ふれあい郵便」「ひまわりサービス」が民営化を契機として進化した施策です。

 株式の上場を目前に、民営郵政が利益追求型の企業ではなく、地域社会の拠り所としてこれからも歩み続けることを内外に明らかにしたと評価します。



 

 



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