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経営の失敗を働く者に押しつけるな 日本郵政初の赤字

2017年4月26日

 日本郵便の成長戦略として実行されたオーストラリアの物流会社「トール」の買収によって生み出された損失を2017年3月決算で一括して減損処理することが決定しました。その処理額は、4,003億円と巨額なもの。日本郵政の純損益は400億円の赤字決算となる見通しで、2007年10月の民営化以降、初の赤字決算となることになります。

 「トール」の買収は、2015年11月に日本郵政などグループ3社の上場を控え、6,200億円で買収されましたが、買収額は企業価値を表す純資産を大幅に上回り、その規模を示す、いわゆる「のれん」等は多額(買収時約5,000億円)なもので、2016年末時点においては3,860億円を計上していました。

 豪州経済の減速等で、「トール」が予測された収益を上げることができず、日本郵政の収益に貢献することが困難になったことは事実として受け止めつつも、「買収そのものが正しかったのか」「買収価格は適正だったのか」「買収に至る意思決定は妥当であったのか」「トール経営へ対しての日本郵政の関与のあり方」等々、旧経営陣の責任に転嫁することなく、現経営陣には経過と評価と今後の対応についての説明責任があります。

 遡れば、民営化当初の2009年に頓挫した「宅配便事業統合計画」も収支に大きな影響を及ぼし、人件費の引き下げ等、現場で懸命に働く仲間の協力によって収益改善が図られてきたことを、経営陣は如何に受け止めているのでしょうか。強い憤りをもって今事案に対して遺憾の意を表明するものです。「経営の失敗を働く者に押しつけることは二度と許されない」と指摘するとともに「経営の失敗は経営陣自らがとる」のが一般的なあるべき企業の姿勢であるとも申し添えます。

 今後、郵政事業の安定的経営をめざすためにも、(1)マーケット規模の変化、(2)地域の人口動向、(3)管理組織の適正化、(4)サービス水準のあり方、(5)要員政策と人事政策、等の課題について、郵政関係者が責任感をもって協議することを希望するところです。

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